-精神科コラム- 2026年5月

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GW明け、学校に行けなくなった君へ -2026年5月27日-

ゴールデンウィークが終わる頃になると、「学校に行きたくない」「朝になると身体が動かない」と感じる子どもたちが増えます。実際、連休明けは不登校や心身の不調が目立ちやすい時期として知られています。

朝、お腹が痛くなる。頭痛がする。涙が止まらない。制服を見るだけで苦しくなる。玄関まで行っても動けない――。

こうした症状は、決して“甘え”ではありません。

大人でも、長い休みの後に仕事へ戻ることは大きな負担になります。まして学校という場所は、勉強だけでなく、人間関係、集団生活、周囲との比較など、多くのストレスを抱えやすい環境です。

特に、真面目で責任感が強い子ほど、「ちゃんと行かなきゃ」「迷惑をかけちゃいけない」と無理を重ねます。そして限界が近づくと、心の疲れが身体の症状として現れることがあります。

学校に行けなくなる背景は、一つではありません。

友人関係の悩み、先生との相性、勉強へのプレッシャー、発達特性による生きづらさ、家庭環境の変化、睡眠リズムの乱れなど、さまざまな要因が重なっていることも少なくありません。

しかし本人は、「理由が分からないけどつらい」と感じていることもあります。

そのため、「なんで行けないの?」「みんな頑張ってるよ」という言葉は、本人をさらに追い詰めてしまうことがあります。

学校に行けない子どもたちの多くは、“行きたくない”のではなく、“行こうとしても動けない”状態なのです。

そしてもう一つ大切なのは、「休むこと=逃げ」ではないということです。

骨折した人に「走れ」と言わないように、心が疲弊している時には休息が必要です。無理を続けてしまうと、不安や抑うつが強くなり、長期化してしまうこともあります。

もちろん、ずっと閉じこもればよいというわけではありません。しかし、まず必要なのは、「安心できる場所」と「責められない時間」です。

朝起きられた。ご飯を食べられた。少し笑えた。外に出られた。

そうした“小さな回復”を積み重ねることが、結果的に次の一歩につながります。

また、保護者の方も、「このままで大丈夫なのだろうか」と不安になると思います。ですが、焦って無理に登校を促すより、まずは子どもの苦しさを受け止めることが大切です。

「つらかったね」
「頑張ってたんだね」
「今は少し休もうか」

その言葉だけで、救われる子どもは少なくありません。

現代は、子どもたちが想像以上に多くのストレスを抱える時代です。SNSによる比較、将来への不安、周囲への過剰な気遣いなど、大人以上に疲弊している子もいます。

だからこそ、GW明けに学校へ行けなくなった時、「弱い子だ」と決めつけないでください。

それは、心が壊れてしまう前に出してくれた、大切なサインかもしれません。

学校に行くことよりも大切なのは、その子が安全に、生きていてくれることです。
人生は長く、学び方や生き方は一つではありません。

今はまだ見えなくても、安心できる居場所や、自分らしく過ごせる未来は、きっとあります。

GW明け、「仕事に行きたくない」と感じるあなたへ -2026年5月20日-

ゴールデンウィークが終わると、「朝起きるのがつらい」「会社に行きたくない」「なんとなく気分が重い」と感じる人が増えます。実際、連休明けは心身の不調がもっとも出やすい時期の一つです。

これは決して“怠け”ではありません。人間の脳と身体は、長期休暇によって生活リズムが変化すると、自律神経や睡眠リズムが乱れやすくなるためです。特に、夜更かし・朝寝坊・飲酒・スマートフォン使用時間の増加などが重なると、休み明けに急激な負荷がかかります。

また、休暇中は仕事から距離を置けていた分、連休明けに職場環境のストレスを再認識しやすくなります。

  • 人間関係がつらい
  • 業務量が多い
  • ミスへの不安がある
  • 「またあの日常が始まる」という重圧感がある

こうした心理的負担が、GW明けに一気に表面化するのです。

特に注意したいのは、「疲れているだけ」と思って無理を続けてしまうケースです。

以下のような症状が続く場合は、単なる連休明け疲れではなく、心の不調のサインかもしれません。

  • 朝になると強い憂うつ感がある
  • 食欲が落ちている
  • 寝ても疲れが取れない
  • 涙もろくなった
  • イライラが増えた
  • 仕事のことを考えると動悸がする
  • 趣味を楽しめない
  • 「消えてしまいたい」と考える

これらは、適応障害やうつ病の初期症状としてみられることがあります。

一方で、多くの人は「こんなことで休んではいけない」「みんな頑張っている」と自分を追い込みます。しかし、メンタル不調は“頑張り続けた結果”として起こることが少なくありません。

GW明けに大切なのは、“100点で戻ろうとしない”ことです。

連休明け初日から完璧に働こうとすると、脳も身体も一気に疲弊します。まずは、

  • 朝決まった時間に起きる
  • 出社できただけで合格と考える
  • 仕事量を少しずつ戻す
  • 昼休みに外へ出る
  • 夜更かしを避ける

こうした「生活リズムを整えること」を優先してください。

また、「つらい」と言葉に出すことも重要です。家族、友人、上司、産業医、主治医など、誰かに相談するだけでも心理的負担は軽減します。

特に近年は、真面目で責任感の強い人ほど、限界まで我慢してから受診する傾向があります。しかし、メンタル不調は早期対応ほど回復しやすいことが分かっています。

もし今、「会社に向かうだけで精一杯」と感じているなら、それは身体と心からの重要なサインかもしれません。

GW明けは、“気合いで乗り切る時期”ではなく、“自分の状態を見直す時期”でもあります。

無理を重ねる前に、一度立ち止まって、自分自身の疲労度を確認してみてください。
「休む」「相談する」「働き方を調整する」ことも、長く健康に働くためには大切な選択です。

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